narrative

ブラッド・メルドーが拓いた道、そして我々が歩む道

ブラッド・メルドーが拓いた道、そして我々が歩む道──その「スタイル」に隠された、創造性と個性の探求 Ⅰ 現代ジャズについて 

Ⅰ 現代ジャズについて1. ジャズは「死んだ」のか私の見解では、ジャズの発展自体は、ほぼ息絶えていると捉えている。「かつていみじくも“驚異のサウンド”と呼ばれた音楽が、いまやなによりも信頼に足る過去のよすがとして聞かれている」——1980年...
ブラッド・メルドーが拓いた道、そして我々が歩む道

ブラッド・メルドーが拓いた道、そして我々が歩む道──その「スタイル」に隠された、創造性と個性の探求 はじめに

はじめに私がジャズにおける「スタイル」に興味を持ったのは、他でもなく、ブラッド・メルドーというピアニストの演奏に出会ってからである。彼に出会うまで、私のジャズの練習方法といえば、好きなプロの演奏を繰り返し聴き、雰囲気を真似しながらがむしゃら...
クエスト×クエスト

クエスト006 “ヘンテコな服の写真を10枚集めてきてほしい”

タイ・どこかの学園祭変なTシャツですね~撮っていいですか。と声かけて撮影。「撮る理由」があると、人に声をかけるハードルが下がっておもしろいなと思った。ベルギー・アントワープハリボのジャケットかわいいカツラがひどい。トルコ・イスタンブール海外...
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アイニードマイカー

一番似合わないのってなんだろうと考えると,おそらく翼だと思う。わたしに翼が生えたら,かなり間抜けで,醜悪なのは違いない。わたしは空を飛ぶようにデザインされていない。一方で,この人は天使みたいな翼を隠してるんだろうな。とかいった印象を見せる人...
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パーマネント・バケーション

月曜日、手紙が届く。わたしはプールサイドで休暇を過ごしている。プールは正方形でとても深い。へりはざらついた白だ。ほとんど黒に近い濃い青色で『水深15M』と描かれている。でもわたしのいる寝椅子のうえから見えるのは光を反射して揺れる水面だけだ。...
井の頭通信

007 瀬戸内海から考え中

*2024年6月6日に公開したnoteを加筆修正したもの。朝は王様のように(リゾートホテルのビュッフェで。カットオフのニットワンピを着た友だちと一緒に),昼は貴族のように(戸隠そば。もちろん手打ち),夜は貧者のように(たまごとチーズを載せて...
井の頭通信

006 町のはんこ屋で考え中

*2024年2月15日に公開したnoteを加筆修正したもの。1美味しいけど,「のり」が合わないラーメン屋がある。家からも会社からも遠く,それでもわざわざ暇をみつけて食べに行くくらい美味しくて気に入っているが,美味しいこと以外はまったく好きで...
井の頭通信

005 句読点としての浜田山

*2023年4月30日に公開したnoteを加筆修正したもの。1職場近辺の古い住宅が次々に取り壊され,まっさらになっていく。井の頭線沿線のなかでことさらに高齢化が進んでいる地区なので,それが関係しているのかもしれない。それからこの地区を歩いて...
井の頭通信

004 吉祥寺でいいデートをするためのガイドライン

*2023年3月21日に公開したnoteを加筆修正したもの。1休日だが,出勤であった。任せられたもろもろの雑務を済ませ,接待のための会場へ向かう。吉祥寺は冷えたつ春の雨に濡れていた。タクシーは井の頭公園通りで長い渋滞に巻き込まれてスタックし...
井の頭通信

003 富士見ヶ丘に行き着くさだめ

*2023年2月10日に公開したnoteを加筆修正したもの。1間が一年空いたとはいえ,井の頭線沿線を生活拠点に定めてから,今年で7年目になる。大学も,職場も,自宅も全部,この短い路線の中から選んできた。そんな私はいま,過去最高に井の頭線エリ...